公益社団法人 全国出版協会

出版科学研究所

出版関連用語集[た行]

大衆誌

多くの人を対象にした雑誌。趣味、娯楽など一般多数の人の興味を主とした雑誌で、ヤングもの、娯楽読物、劇画、風俗などを内容としたもの。

棚差し

店頭陳列をする場合、背表紙を見せるようにして棚に並べることをいう。平台陳列と区別して呼ぶ。背差し。

単行本

単独で刊行される本のこと。書籍の単行本のサイズは、B6判(128✕182mm)または四六判(127✕188mm)が多い。雑誌で連載されている漫画を1冊にまとめたものも単行本と呼ぶ。

帳合(ちょうあい)

書店の仕入れ先となる販売会社(取次)のこと。また、取次からみた取引先書店のこと。

長期委託

すでに刊行された商品をテーマや季節に合わせてセット組し、長く委託期間を設けたもの。委託期間は通常、4ヶ月~12カ月。

直販

出版社が、取次や書店を通さず、読者に直接販売すること。取次側から見た場合、出版社から取次を通さず書店に直接販売されるものも含む。

著作権

著作者(含相続人)が自分の著作物を独占的に出版・翻訳・発行する権利。

束見本(表紙見本)

「束(つか)」とは、本の厚みのこと。内容の一部を印刷し(印刷しない場合もある)、外見・紙質・大きさなどを実物と同じように作った見本品。

定期

定期刊行物の略。雑誌、全集、シリーズものなどで定期購読者がある程度決まっているもの。

電子書籍(電子出版)

PC、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末や専用端末で読む、デジタルデータ化された出版物。出版科学研究所では、電子出版の市場規模を電子書籍(文字もの)、電子雑誌、電子コミックに分けて発表している。日本では、電子コミックが電子出版全体の80%以上と圧倒的なシェアを占めている。

店売

店頭販売の略で、売場での販売のことをいう。外販、外売(外商)と対になる販売方法。↔外販

同人誌

同じ趣味や志を持つ人同士が集まり、同人活動と呼ばれる創作活動から製作する冊子のこと。現在の隆盛から、「同人誌=漫画、アニメーションやゲームの二次創作」のイメージが強いが、古くは明治時代の硯友社の『我楽多文庫』など文学、小説、俳句、短歌の同好の士が発表の場を求めて自費で刊行した同人雑誌(どうにんざっし)に始まる。

読書週間

読書の普及のための行事週間。1924(大正13)年制定の「図書週間」(日本図書館協会主催)が前身、1933(昭和8)年には「図書館週間」と改称され、出版界では「図書祭」が開催された。戦争による一時中止ののち1947(昭和22)年に図書館団体・出版団体等により「読書週間」として復活。翌年以降、毎年文化の日を挟む10月27日から11月9日を読書週間とすることになった。1959(昭和34)年から読書推進運動協議会が受け継ぎ、現在も様々な催しが行われている。

特約店制度

出版社が、自社商品の販売に積極的等の理由により、特定の書店に対して双方に有益な販売契約を結ぶ制度。

特価

書籍の場合は、主として予約特価や発刊記念特価を指し、一定期間に限り申込者に提供する、定価より安い価格。雑誌の場合は、特大号特価などと称して、通常号より定価が高くなる場合もある。

取協(日本出版取次協会)

1950(昭和25)年創立。取次各社共通の問題の解決にあたるとともに、出版物取次業の健全な発展と、出版物による文化的使命の達成を図り、業界の発展に寄与することを目指している。

取次

出版物等を書店やコンビニエンスストア等の販売先に卸す販売会社のこと。出版流通の中核を担い、出版社と書店をつなぐ役割を果たす。

出版業界の基礎知識

出版関連用語集