公益社団法人 全国出版協会

出版科学研究所

出科研コラム

増える雑誌付録

ここ数年、バッグやフィギュア、DVDなど豪華な付録が付いた雑誌(付録添付誌)を多数目にするようになった。雑誌1号につき1点とカウントした場合、06年の付録添付誌発行点数は11,722点。3年前に比べ1.5倍の数に達している(なお当所でも付録について完全なデータは得られていないため、データは当所の調査が及んだ範囲のもの)。

雑誌全体の06年年間発行点数が約70,500点なので、付録添付誌はその内の16.6%を占めることになる。

付録添付誌の増加は01年5月に日本雑誌協会が定める自主基準「雑誌作成上の留意事項」が改訂され、雑誌付録の基準が大幅に緩和されたことがきっかけとなった。この背景には雑誌市場の活性化という狙いがある。01年6月18日に発売された『Olive』8月号のバンダナ付録を皮切りとして、以後女性誌や児童誌を中心に付録添付誌が増加していくこととなった。

雑誌の付録は「別添」と「綴込」の2つに大別される。「別添」は本誌と分離していて、販売される時に小売店で組み合わされるもの。「綴込」は本誌に直接綴じ込まれたもので、本誌ページに貼り込まれる貼込>を含む。06年の内訳は「別添」が4,308点、「綴込」が7,414点。

読者離れを食い止めようと、付録企画は年々盛んになっている。反面、悩みも多い。定期刊行物である雑誌に付録を付けると次号の売れ行きが悪化する、付録が常態化すると今度は読者の選択眼がより厳しくなる、「別添」は小売店店頭でパッケージング(付録組み)されるため小売店の負担となる、類誌間での付録競争が激化する、返品コスト軽減のため発行部数をあまり増やせない、といったことが起きているからだ。

付録効果は確実にあるが、部数を維持するので精一杯というのが実状でもある。むしろ、付録を付けた号と付けなかった号の売れ行きの落差が拡大している。付録はあくまで付録、雑誌が売り伸ばすには結局本誌の内容を充実させていくほかないのである。

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